LINEまるわかりブログ
近年デジタル化などの情勢に応じて、CRMと呼ばれる「顧客関係管理」の需要が高まりつつあります。すでに注力されている企業様も多いのではないでしょうか。
本記事では、LINEを活用したCRMについて解説しております。LINEを活用するメリット・活用方法など幅広くご説明しておりますので、ぜひご覧ください。
CRMとは「Customer Relationship Management」を略した言葉で「顧客関係管理」と訳されます。製品・サービスを提供する企業が、顧客の属性・行動履歴・趣味嗜好といった様々なデータを一元的に管理・分析し、良好なコミュニケーションで関係性を築くことで、効率的かつ有効なアプローチをする手法です。
※CRM=顧客情報管理・活用を実現するシステムを指す場合もございます。
現在、CRMが重要視されている理由はいくつか存在します。以下に主要な要因をご紹介します。
■顧客維持に有効
新規顧客の獲得コストは既存顧客を維持するよりも約4倍コストがかかると言われています。そのため、既存顧客との関係を維持し、リピート購入を促進することが重要です。CRMによる適切なタイミングでのコミュニケーションは、顧客維持率を向上させるため有効です。
■顧客ニーズに対応
デジタル化・情報化の促進により情報取得がより簡単になったことで、顧客ニーズが多様化しています。顧客は自身のニーズや好みに合わせた、パーソナライズされた体験・迅速な対応を期待しているため、企業側は顧客満足度を高めるために、顧客一人一人が求める内容に応じて細やかな対応をする必要があります。CRMでは、管理された顧客情報からそれぞれのニーズに合ったコミュニケーションを実現し、顧客のロイヤルティ向上につなげることが可能です。
■業務の効率化を実現
企業が利益を考える際には、人件費等のコストも考慮する必要があると思います。顧客管理の従来のやり方では、情報を手入力し共有するためにビジネスチャットを使用、分析を行うにあたっては別のツールを使用するなど手間がかかっていました。CRMでは情報を一元管理することができ、搭載された機能によって業務効率を改善できるため、売上を生むまでのコスト削減につながります。
LINEは国内MAU数9,600万人以上(2023年12月末時点)を誇り、日本人の約8割が利用するSNSです。高い普及率によるリーチ力の高さがゆえに、多くの企業がビジネス利用しています。では、CRMにLINEを活用するメリットは何でしょうか?代表的なメリットを4つご紹介します。
メリット1:ユーザーリーチが高い
章の冒頭でお伝えした通り、LINEは他SNSと比較してもユーザーリーチが高いSNSです。ユーザー数が多いことはもちろん、友だちと1to1コミュニケーションがとれるのも特徴です。コミュニケーションアプリの特性上、機種変更時も引き継がれることが多く、ブロックされない限りユーザーと深いつながりを実現することが可能です。
圧倒的なリーチ力を生かしながらも、ユーザー1人1人の満足度が高いコンテンツを提供し、お店・企業の“ファン”といえる深いつながりを持つことが可能なため、CRMに向いているツールと言えます。
メリット2:UXを向上させられる
LINEではメッセージを配信するだけでなく、予約対応・問い合わせなど豊富な機能を備えており、
質の高いユーザー体験を顧客に提供できます。
機能例:
・メッセージ配信
・クーポン提供
・ショップカード発行
・LINEから予約
・お問合せ など
一方的に情報提供をするツールではなく、顧客1人1人とコミュニケーションをとることが重要視されたツールであることから、CRMに向いています。
メリット3:開封率が高い傾向にある
LINEはほとんどのユーザーがその日のうち、または翌日にメッセージを開封しているといわれています。また、ブロックされなければ100%メッセージを届けることが出来るうえ、利用頻度の高さから到達率や開封率がメルマガと比較しても圧倒的に高いため、多くのユーザーに情報を届けることができます。
引用:LINEキャンパス「LINE公式アカウントのメッセージ配信はなぜ効果が高い?」
顧客データに基づき戦略的に配信した内容が、ブロックされていなければ確実に友だちのもとへ届くため、LINEはCRMに向いているツールといえます。
メリット4:顧客とのやり取りを自動化できる
LINE公式アカウントでは、「自動応答メッセージ」「ステップ配信」といった顧客とのやりとりを
自動化できる機能を備えています。
【自動応答 イメージ】
顧客が求める最適なタイミングで最適なメッセージを送ることができるので、顧客満足度も高まりCRMに有効です。また、決まった質問・回答を自動化することで、業務の効率化にも期待できます。
LINEでのCRMにおいて活用すべき機能の一部を、機能概要とメリットにわけてご紹介します。
【概要】
絞り込み配信とは、特定の属性(性別・年代・地域など)に分類した顧客にメッセージを配信することです。ユーザーの興味関心に合わせたメッセージ送信が可能となります。LINE公式アカウントでは「属性」「オーディエンス」2つの絞り込み機能が備わっています。
※友だち数が少ないと絞り込み配信できないことがあります。
【メリット】
■ブロック率の低下と顧客満足度の向上
購買状況や来店頻度、会社・店舗として訴求したい内容を、興味度合いの高いユーザーに絞り配信することで、ロイヤルティが向上するとともに配信通数の削減にもつながります。
【概要】
ステップ配信とは、設定した条件(追加日からの経過日数・流入経路など)と合致する友だちへ
複数のメッセージを自動で配信できる機能です。例えば、「友だち追加3日後にはこのメッセージを、
7日後にはこのメッセージを…」と指定ができ、更にみなし属性でのだしわけも可能になります。
【メリット】
■友だちの意欲が高い状態を逃さない
ユーザーが興味をもち、友だち追加を行ったタイミングを逃さずに配信が可能です。クーポンや画像等も配信でき、興味度が高い状態で魅力的な情報配信をすることで、より興味関心を高められます。
■配信工数の削減
従来のメッセージ配信のように、手動で設定する必要がなくなります。ステップ配信を一度だけ設定しておけば、運用の手間を増やさずに効果的かつ継続的なコミュニケーションが取れます。
【概要】
リッチメニューとはトーク画面下部に表示されるタイル状のメニューです。分割された画像それぞれにクーポンやショップカードなどのLINE公式アカウントの機能はもちろん、WEBサイトなどの外部リンクを設定することも可能です。
画像引用:LINEキャンパス「リッチメニュー」
【メリット】
■誘導効果に期待できる
ユーザーがトークルームを開くたびに表示されるため、通常のメッセージ配信に比べてクリック率が高いという特長があります。キャンペーンや新商品の情報を効率的に伝えることができます。
■配信通数を消費せずに情報発信が可能
配信通数にカウントされないため無料で情報を発信することができます。また、最大6つのコンテンツを設定可能なため、追加料金なしで一度に多くの情報をユーザーへ届けることができます。
【概要】
クーポン機能とは、友だち追加してくれたユーザーに対して来店時に利用できるデジタルクーポンを配信できる機能です。ユーザーは利用時にクーポン画面を提示するのみで、割引やプレゼントなどの特典を受けることができます。
画像引用:LINEキャンパス「クーポン」
【メリット】
■友だち追加を促すことができる
友だち追加特典としても効果を発揮します。あいさつメッセージでクーポンを設定したり、その場で使用できる特典を訴求することで、友だち追加のハードルを下げることもできます。
■来店を促すことができる
友だち限定のお得な情報として配信することで来店促進にも効果的です。次回来店時に使えるクーポンや誕生日特典など訴求を工夫することで来店機会を創出できます。
引用:LINEヤフー for Business「クーポンの活用方法|集客・販促に役立つ使い方」
LINE公式アカウントからの配信は、ユーザーの行動が喚起できるという特徴があります。特にキャンペーンやクーポンなどの情報はユーザーにとって有益であり、利用率や参加率が高いということが調査結果から分かります。
【概要】
ショップカードとは来店や商品購入の特典を付与でき、LINE公式アカウント上で提供できるポイントカードです。デザインや特典を自由にカスタムでき、ゴールまでのポイント数とポイント到達時の特典を設定できます。
画像引用:LINEヤフー for Business「【お知らせ】ショップカードのアップデートについて(5/21追記)」
【メリット】
■利用データを細かく分析できる
ショップカードの枚数や付与ポイントの合計、利用率などの数値は、管理画面から分析できます。
分析した情報をもとに、集客や販促施策における課題の解決策を見つけることに繋がります。
■管理の手間削減
LINE上で管理できるためユーザーの持ち運びの手間や紛失する心配がなくなります。また、店舗側もQRコードで簡単にポイントを付与することが可能となります。
【概要】
分析機能とは、友だち追加数やブロック数、配信したメッセージの開封数・クリック数といった、運用に関わる分析に必要な数値を確認できる機能です。ダッシュボードで状況を簡単に把握することや、各項目ごと細かい数値状況を確認することも可能です。
【メリット】
■効果的な施策のヒントが見つかる
反応が少ない施策を改善したり、流入の多い経路やコンテンツの活用を促進するなど、分析結果から施策のPDCAをまわすヒントを得られます。
■効果を確認できる
クーポンの利用数やポイント付与数など、LINE公式アカウントを起点とした友だちの行動を数値で確認することで、実際の効果を知ることが出来ます。
ここまでで、LINEを活用したCRMについてメリットや機能をご紹介しました。では、CRMを効果的に行い成果を出すにはどうLINEを活用していくべきでしょうか?ポイントを2つご紹介します。
良好なコミュニケーションで関係性を築くためには、顧客の行動や属性に基づいた深い理解を得ることが重要です。そのために、得られた顧客データの活用と分析は成功のカギを握ります。
【成功に導くデータ活用・分析例】
例①メッセージの送信と反応のトラッキング
定期的にメッセージ配信を行い、コンテンツごとの開封率やクリック率を測定します。どのタイプのメッセージが最も反応を引き出すかを分析して次回配信を行いしょう。
例② 興味関心の特定
閲覧履歴やアンケート結果を基に、顧客の関心領域を特定します。関心領域に関連する商品の情報やプロモーションをメッセージとして配信します。
先述したデータ分析をふまえ、友だちごとに適したコミュニケーションをとることが、ロイヤルティの向上には不可欠です。友だちごとの属性や購買履歴等に基づき、それぞれの需要に合ったコンテンツ配信が求められます。
LINEでのCRMにおいて基本的な運用に慣れてきましたら、LINEから得られる情報だけでなく、より詳細な情報をもとに顧客管理していくこともおすすめいたします。ここでは2つの方法をご紹介します。
①ビジネスマネージャーを活用
「ビジネスマネージャー」は、データを収集・統合し、データ管理やデータ分析、オーディエンスの共有や作成に活用できるデータ活用基盤です。外部データをビジネスマネージャーを通してオーディエンスを作成することで、効率的にセグメント配信を行うことができます。
LINEヤフー社や自社が持つデータを活用したい場合はこちらを活用しましょう。
②CR SUPPORTERを活用
別のツールを活用したCRMも有効です。CR SUPPORTERはLINEキャンペーンの実施やアンケートを取得しユーザーの好みに合わせた配信ができるAPIツールです。LINEとCR SUPPORTERを連携させることでキャンペーン機能や属性セグメント配信機能がLINE公式アカウントに追加されます。
LINE公式アカウントだけでは対応できない、ブランドや商品のファンを育成するための機能を備えており、自社が得たい情報をCR SUPPORTERのアンケート機能を活用して取得し、セグメント配信に役立てることができるため、自社が絞り込みたい情報を能動的に得てセグメント配信に活用したい場合におすすめです。
今回はLINE公式アカウントを活用したCRMについて解説いたしました。ぜひ本記事を参考にLINEでのCRMを実践いただき、友だちとの関係性構築、そして販売促進効果の最大化にお役立てください。
また、弊社は6,000アカウント以上のLINE運用実績をもつ正規代理店です。CRMに関するご相談はもちろん、それ以外でもLINE公式アカウント運用でお困りごとがございましたら、お気軽にご相談をお待ちしております!
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