LINEまるわかりブログ
現在、日常生活に欠かせない存在となったLINEですが、国内のユーザー数は9,500万人(2023年3月末時点)を超え、日本の人口の70%以上が利用しています。
LINEという膨大なコミュニケーションツールを利用し、企業から発信をおこなえるツールとして、LINE公式アカウントは注目されています。
本記事では、LINE公式アカウントの開設から運用までの流れに加えて、 現在、飲食店で活用されているLINE公式アカウントの人気の機能を事例と合わせて徹底的に解説いたします。
LINE公式アカウントとは企業や店舗向けの商業用のLINEのことです。
LINE公式アカウントを利用することで、国内最大のコミュニケーションアプリ「LINE」を通じて、多くのユーザーに情報を直接届けることができます。現在、37万を超える企業や店舗がアカウントを作成してビジネスに活用しています。
では、なぜ今LINE公式アカウントを利用する企業が増えているのか。
その理由について詳しく見ていきましょう。
現在、国内人口の70%以上が利用しているLINEですが、他のSNSと比べて、地域性に大きな偏りがなく、ユーザーの年齢層も10代から50代以上と幅広いことが特徴です。
また、「SNSはLINEのみ使っている」といったユーザーは約4割も存在し、改めてLINEのリーチ力の高さが窺えます。
出典:LINE「LINE Business Guide 2022年10月ー2023年3月期」
情報伝達力が優れている点もLINE公式アカウントの大きな特徴の1つです。
毎日利用するLINEに通知が直接届くことで、普段何気なくLINEを使う中で、ユーザーは企業からの情報を得ることができます。
また、LINE社が2021年に発表したデータでは、配信が届いてからすぐ配信を見るユーザーが2割、その日中に配信を見るユーザーが8割ということも、明らかになっています。
出典:LINE「携帯電話に関するアンケート」
LINE公式アカウントは既存顧客の再来店促進に非常に効果的な働きかけをします。
というのも、LINE公式アカウントの友だちの多くはすでに店舗やサービスを認知している、または利用・来店したことがある既存顧客です。既存顧客は新規顧客よりも獲得コストが低く、利益率が高いと言われているため、既存顧客が囲い込めるLINE公式アカウントへの投資はダイレクトに売上・収益拡大に繋がります。
そのため、LINE公式アカウントを用いて、既存顧客とのコミュニケーションを活性化させることは、顧客の再来店を促し、集客やリピーターの獲得に効果的です。
実際に、LINE公式アカウントを効果的に運用するための全体の流れを見ていきましょう。
LINE公式アカウントは「LINE for Business」から開設することができます。開設後は、パソコンまたはスマートフォンのLINE Official Account Managerから管理・運用を行います。
スマートフォンでの運用も可能ですが、利用できる機能に制限があるため、基本的にはパソコンで運用することが望ましいとされています。
アカウント開設時の大切なこととしては、認証アカウントで開設することです。認証済みアカウントのメリットとして下記の3つが挙げられます。
【認証済みアカウントのメリット】
・LINEアプリ内での検索結果に表示される
・請求書決済が可能になる
・アカウントに対する顧客の信頼性が高まる
※認証までの審査期間は10日程を見ておきましょう。
認証済みアカウントは検索に表示されるため友だちを集めやすいということだけでなく、LINE社の審査が通っているという信頼性はユーザーの安心を得られます。
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アカウントが開設できたら、友だちを集めましょう。
LINE公式アカウントの性質上、配信は友だち追加しているユーザーにしか届かないため、友だち数を増やすことで多くのユーザーに配信を届けることができます。
また、LINE公式アカウントを友だち追加するユーザーは、すでにブランドや店舗、商品やサービスを知っている、または購入・利用しているという既存のお客様が大半です。
そのため、10人よりも100人、100人よりも1,000人と友だちが増えれば増えるほど、全体として来店・購買をおこなうアクティブユーザーも増えます。
LINE公式アカウントの運用を開始する際は、友だちの人数をKPIとして設定しましょう。
例)半年間で1店舗平均1,000人の友だちを獲得する
ここでのポイントは「いつまでに」といった期間を決定することです。時間軸を決めることで、段階に応じた目標の設定が可能になり、目標達成に向けて修正・改善をしながら運用に取り組めます。
では具体的に友だちを増やすためにはどのような取り組みが必要なのでしょうか?
効果的に友だちを増やすためには、下記の2点の取り組みが重要です。
・魅力的な友だち追加特典の設定
・店頭での告知・呼びかけ
友だち追加すると得られるメリットがお客様に伝わる魅力的なクーポンを設定すること、POPやポスターを店内に設置しお客様にLINE公式アカウントの存在を認知してもらうことが、友だちを増やすためには必要不可欠です。
友だちになったユーザーには定期的に配信を行い、ユーザーメリットを提供しましょう。
LINE公式アカウントで情報を配信するうえで、一番大切なことは「いつまでも友だちでいてもらえるようなメッセージ」を配信することです。効果的な配信のポイントは大きく分けて2つあります。
①LINE公式アカウント限定の情報があること
LINE公式アカウント限定のお得な情報を、最低でも毎月一回は配信しましょう。
そうすることで、ユーザーに「友だち追加している意味がある」と感じてもらえます。
②配信の頻度とタイミングを考慮すること
配信の頻度は週に一回程度が最適と言われています。配信頻度が高すぎると、ブロック数が増える傾向にあります。最適な配信頻度は業種や業態によって異なるので、早めに見つけ出しましょう。
例)日替わりメニューを提供している飲食店:メニュー配信を毎日行う
効果的な配信手段については下記の【LINE公式アカウント機能4選+事例紹介】配信(リッチメッセージ)をご覧ください。
LINE公式アカウントの運用開始後は、分析機能を活用し、今後の運用に活かしましょう。分析機能を活用することで「LINE公式アカウントの運用が健全な状態であるか」を判断することが出来ます。
いわば、LINE公式アカウントの健康診断のようなものです。
LINE公式アカウントの分析機能では、これまでの施策の結果を確認できるので、それをもとに課題を発見し、改善策を考えることができます。
LINE Official Account Managerの「分析」画面では、ダッシュボードとして主要な統計情報の概要が表示されます。中でも必ず確認すべき項目として「友だち数」「ブロック率」「メッセージ開封率」などが挙げられます。
友だち数:全体数だけでなく、追加経路別の状況(友だち追加数・ブロック数)
ブロック率:メッセージ配信後のブロック数の状況
メッセージ開封率:1通ずつ個別のメッセージの開封状況
施策の効果や課題を明確にすることで、改善につながり成果を上げられるほか、よりよいコンテンツを配信できるようになるため、顧客満足度のアップも期待できます。
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ここからは、飲食店で活用されているLINE公式アカウントの中で利用頻度が高く、効果が出やすい機能を実際の事例と合わせて解説いたします。
リッチメッセージは、画像やテキスト情報をトーク画面の横幅ギリギリの1つの大きなデザインにまとめられる機能です。視覚的に情報を伝達できるため、通常の吹き出しメッセージの4倍の情報伝達効果があるとされています。
リッチメッセージにはいくつかの特徴とデザインがあるため、1つずつ事例を用いて解説していきます。
①リッチメッセージをタップするとクーポンに遷移
LINE Official Account Managerやアプリで事前に作成してあるクーポンををリッチメッセージに紐づけて配信しています。
クーポンを単体で通常配信するよりも、大きな画像で効果的な訴求が可能となっております。
②画像をタップすると指定のサイトに遷移できる
メッセージで通常の画像で配信した場合は、ほんの少し画像を拡大できるだけですが、リッチメッセージの場合は商品紹介ページなどの外部リンクを設定することができます。そのため、遷移先の情報も含めてボリュームのある内容も配信することができます。
事例のように「ここをタップ」と記しておくと思わずクリックしたくなるため、よりクリック率を上げることができます。
③分割した画像・情報を1つにまとめて設定できる
リッチメッセージは1つの画像を最大6分割し、それぞれの分割画像に①のクーポンや、②の指定のサイトを設定することができます。
上記の事例の場合、左をタップすると冷しラーメン、右側をタップすると台湾風かき氷の詳細なメニューが表示されます。
どのパターンでも共通して言えるポイントが2点あります。
①大きな画像を利用する
②極力文字を入れないようにする
スマホの画面は片手に収まるほどの小さい画面のため、配信するリッチメッセージはできる限り一目で伝わるようにし、詳しい情報は遷移先で確認できるようにすることで伝えたいことがしっかり伝わります。
クーポンは、LINE公式アカウントの友だちに特典を配信する機能です。割引やプレゼントなどを提供するクーポンは、集客と購入につながる最大の武器となります。
クーポンは抽選設定も可能です。また、そのままクーポンを配信するのではなく、リッチメッセージやカードタイプメッセージと組み合わせることで視認性が向上し、よりユーザーに使ってもらえるようになります。
では、具体的にどのような内容のクーポンを配信していくのが良いのでしょうか。
それはズバリ『汎用性』です。
ここでいう『汎用性』は、どれだけ多くの人に利用して貰えるかを指します。そのため「ポイント10倍」などは会員の方にしか利用していただけませんが、「300円割引」などは、どんな友達でも利用できるため、汎用性が高いと言えます。
次からは具体的な事例を用いて、理想的なクーポンを解説していきます。
こちらは友だち追加時にあいさつメッセージで届くクーポンです。
こちらの事例は、店舗販売とオンラインショップの販売経路を持っているブランドのため、どちらを利用する方でも使えるように「選べるクーポン」として、汎用性の高いクーポンを配信しています。
せっかく魅力的なクーポンを配信しても、配信されたお客様に需要がなかったらなかなか利用してもらえません。そんなときにこのように「選べるクーポン」を配信することで、より広い層のお客様に追加のきっかけを与えることができます。
ショップカードは、LINE公式アカウント上で管理ができるスタンプカード機能です。
役割としては、紙発行のスタンプカードを考えていただけると分かりやすいですが、最大のメリットは、それをLINE公式アカウント上で発行・管理できる点にあります。
カードの配布、ポイントや特典の付与などがLINE Official Account Managerから設定できるほか、配布枚数にも制限がなく、紙発行のような印刷費用も掛かりません。ユーザーも持ち歩く必要がなく、せっかくお店に行ったのにカードを忘れてしまったということがなくなるため、便利です。
ショップカードを運用する目的は、お客様に継続的に来店してもらうことです。まだポイントカードを運用していない店舗では、ショップカードの導入によって継続的な来店を促進できます。
こちらは店舗ごとにアカウントを開設し、同時にショップカードも運用している飲食店の事例です。
1回の来店で1ポイントが貯まる仕組みになっており、3ポイントごとに特典が貰えます。ショップカード運用のポイントの一つに、「特典チケット」があります。ポイントを一定数貯めるごとに特典がもらえるため、より簡単に継続来店を促すことができます。
特典を設定するタイミングは自由に決めることができますが、ユーザーにとってのポイント取得のハードルを下げつつ、企業側からも損をしないいい塩梅を見極めることが重要です。
さらに、こちらのアカウントでは、ショップカードへ登録してもらうための配信にも力を入れています。友だち登録後にショップカードを発行していないユーザーに対して、リマインドの配信を行っています。
この「登録者を増やす」が2つめのポイントです。
発行したショップカードの枚数や付与ポイントの合計、利用率などの数値は、LINE公式アカウントの管理画面からリアルタイムで分析できます。顧客のデータが貯まっていくことで情報量が増え、分析もより詳細に行うことができます。分析した結果をもとに、集客や販促の課題を解決するための施策を生み出すことができます。
LINEで予約は、飲食店が利用するLINE上で簡単に店舗の予約ができるサービスです。
LINE公式アカウントが認証済みであること、ぐるなびなど定められた外部の予約サイトを運営している企業と契約していることなどいくつか条件はありますが、店舗のLINE公式アカウントから、オンラインで予約を受けられるという便利なシステムです。
LINE公式アカウントからの予約手数料が0円であるほか、LINE公式アカウントからの予約数をLINE Official Account Managerで確認することができるため、LINEから直接来店に繋がった数を把握することができます。
また、月末にLINEで予約からの予約来店を促すメッセージを配信することで、予約数が伸び、売上を補填することができます。
こちらの飲食店では、店舗ごとにアカウントを開設し、LINEで予約を導入しています。
LINEで予約は、メッセージで配信したり、リッチメニューに設定する他にも、トーク画面上部のステータスバーに表示させるように設定することも可能です。
先程、LINEで予約を促すメッセージ配信で効果が出るとお伝えしましたが、配信は流れてしまいがちで、リッチメニューは普段閉じて利用されているユーザーもいます。そのため、ステータスバーに常に表示させておくことで、常にユーザーの目に止まるようにすることができます。
いかがでしたでしょうか。
ここまでLINE公式アカウントについて解説してきましたが、実際に運用を始めると様々な不明点が出てくると思います。
LINE公式アカウントの運用はひとりで行う必要はありません。実はLINE公式アカウントには運用のサポートをしてくれるLINE公式アカウント正規代理店というものが存在します。
運用サポートの詳細が気になるという方・運用面で不安のある方は、是非お気軽にお問い合わせください!
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